開発独裁政権とされた諸国家は共通項の一つに反共があった。この目的の殆んどは西側からの援助を受けることにあったのだが、実際は共産主義(マルクス・レーニン主義)のノウハウや組織力に依存している点が多い。
例えば台湾の蒋経国、韓国の朴正煕は過去に共産党員だった経験から、政治将校や計画経済などの共産主義のノウハウを取り入れた。タイのタクシン・チナワット政権、ブラジルのジェトゥリオ・ドルネレス・ヴァルガス政権、シンガポールの人民行動党のように共産主義勢力と関係を結んだ例もある。インドネシアでもフィリピンでもマレーシアでも五カ年計画が行われた。つまり、開発独裁と共産主義は親和性がないとは限らない。
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鄧小平以来共産党の一党独裁下で市場経済を導入し、著しい経済成長を達成した中国や、同様にドイモイ政策を導入したベトナム、企業に対する労働者自主管理(経営概念はあるが、資本は労働者所有であり、経営者は労働者が求人する)理念による自主管理社会主義を掲げていたチトー政権時代のユーゴスラビア等も一種の開発独裁とする見解もある。
何故なら、共産党による一党独裁制のもとで経済発展の道が模索されるようになれば、それがそのまま開発独裁の外観を具備することにもなるからである。何よりも当の中国ではこれを意識して、理路整然と開発独裁をマルクス主義に丸め込む動きもある。